写真は盤の現状の状態。
木味の大変素晴らしい、相当な極上盤である事がお分かり頂けるだろう。
しかし、白く硬化した「ロウ」のムラは、もはや乾拭きだけでは除去出来ず、
木口下部には水濡れによる「シラタ」のようなシミも見られる。
盤脚も、ご覧の通りホコリで真っ白である。
さらには、不均等なロウ引きから塊になった部分がひび割れ、
剥がれた「ロウ」の下から木肌が覗いているという、なんとも悲惨な状態だ。
筆者がこの盤に出会ったのは、まさしく「縁」である。
まあ「職人登場」といっても、特に専門的な作業をする訳ではないが、
一応、本職の方からの指導を受けた初歩的な盤師の技術ではある。
初めは揮毫の保護も含め、簡易的に本体の「ロウ引き直し」のみを行う予定だったが、
折角の「名盤」であるのと、持ち前の筆者の凝り性?もあって盤脚も外す事になった。
しかし、ソコでも新事実が判明!
次回は「盤脚」における職人の思想の違いについて。
[5回]
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