忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「名盤探訪記」3




写真は、外された「盤脚」

実は、この脚のホゾには「接着剤」の塊が付着していたのである。

一般に「マズイ」とされている盤脚には、その精巧な寸法合わせが難しい為か、
ホゾ穴に「詰め物」をして大きさを調整しているものなども見受けられるが、
稀に、このような「接着剤」による接合脚も存在するのである。

それにしても、これほどの「名盤」なのに、周辺の造りはなんともお粗末ではないか!

「盤脚」の取付けは、言わば「指物」の技術である。

「指物」とは、クギや接着剤などを一切使用せず、
その精巧な組み木だけで材を接合させる、大変に高等な技術だ。

かと言って、その技術を応用し、ホゾ自体を「末広がり」の形状に造り、
脚を外す事が出来ないようにしている盤もあるが、これもタブーである。

確かに「盤脚」は頻繁に外すようなところではない。

だからと言って、脚を全く外す事が出来ないような造りであったり、
見えないところだと「詰め物」をしているような造りでは、いかにも興ざめである。

筆者は以前、正しい「ホゾ」の在り方を以下のように習った事がある。

「ホゾ」や「ホゾ穴」は真っ直ぐに彫り、お互いをしっかりと密着させる事。
その時、「ホゾ」の幅は「ホゾ穴」に対して若干狭くし、微量な隙間をもたせておく。
そうする事で、脚を外す時の左右方向への「コネリ」を可能にしているのだと言う。

それは決して「揮毫」の為ではなく、万一の「修理」の為には必要な事であるし、
イザと言う時に盤脚が外せる造りが成されている盤は、職人の正しき配慮だと思う。

ただし、その「コネリ」には細心の注意も必要。
盤裏を脚の剣先でキズ付けないように、その微量な力加減が難しい。

もしかしたら「オオイレ」とは、この為にあるのだろうか?
と言う事で、次回は「オオイレ」について。

拍手[7回]

PR

この記事にコメントする

Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass
Pictgram
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

この記事へのトラックバック

トラックバックURL

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

【管理人】
歩兵

【趣味】
将棋全般・カメラ・書道

【自己紹介】
将棋盤・駒・棋具に精通?
几帳面な性格?のO型。
愛機はD300(Nikon)


←☆管理人へメール☆

PR

最新コメント

[09/17 秋吉]
[09/16 hisanobu etou]
[09/05 まるちゃん]

最新トラックバック

ブログ内検索

※当サイトに掲載されている記事や 写真等の無断使用は禁止致します。

バーコード

アクセス解析

忍者アナライズ