第81期棋聖戦五番勝負が開幕。
「81」とは、なんとも将棋と相性の良い数字である。
この「メモリアル」的な棋戦にて、羽生名人がタイトル獲得記録を伸ばすのか?
あるいは久保王将・棋王に次ぐ、深浦二冠王が誕生する事になるのか?
緒戦は羽生棋聖の完勝だったが、勝負はまだこれからである。
夏の「王位戦」では、ダブルタイトルマッチの可能性も残されているので、
併せて「十二番勝負」もまた、大いなる見どころと言えよう。
ところで、世間では「iPad」が大賑わいである。
ネットやメールはもちろん、電子ブックで本も読めると言う。
アプリも豊富で、将棋もタッチパネルで楽しめるとの事。
いやはや文明の進化とは、全く目まぐるしいものである。
しかし、古いアナログ体質である筆者は、あまり魅力的には感じていない。
筆者もよく本を読むが、外出時など文庫本をポケットなどに忍ばせて、
スグに広げてパッと素早く読み始められる手軽さには敵わない。
電池やバッテリーも不要で、その環境において如何様にもカタチを変えられ、
眠たくなったら、アイマスク代わりになる便利さも忘れてはならない(笑)
将棋でも、以前の記事で述べたが、実際に盤上に「指す」感触こそが魅力である。
駒の重さも味わえずに、重厚なる1手を指せるほど筆者の棋力は高くない(笑)
ちなみに筆者の駒を見る基準は、その駒で「将棋を指したくなる」かどうかである。
「心身一如」
盤の芳香や駒の質感を身体で感じると、棋士は自然と盤前に正座する。
その盤上にこそ、歴史に残る名棋譜は刻まれていくのではないだろうか。
[8回]