大相撲界が、また大変な事になっている。
「朝青龍泥酔暴行騒動」に始まり、「力士暴行致死事件」「野球賭博問題」と、
まあ、次から次へと、呆れるほど不祥事が尽きないものである。
ただ筆者は、元々上記3件については、あまり遺憾の念は抱いていない。
むしろ「マスコミの騒ぎすぎもあるのではないか」と、若干の同情心すら持っている。
今回の「八百長」についても、多少の有無はある程度想像されていた事である。
しかし、これが多額の金銭が絡む上に、乱発的に常習化されていたという話では、
さすがに悪質性も高く、これを黙認・擁護する訳にはいかない。
大相撲は、日本の国技・文化である。
さらには「真剣勝負」という側面が、最大の魅力だと言えるだろう。
八百長の出来レースを観る為に、我々は高い金を払っているのではない。
それなら、初めから「SHOW」と解って楽しむ一部のプロレス観戦の方がマシである。
今回の問題は、大相撲界にとって、過去に無いほどの重大な問題となるだろう。
劇的なるファン離れは、もはや必至である。
春場所は間違いなく中止。
仮に5月場所で謹慎が解除されたとしても、客足は激減すると筆者は予想する。
果たして、横綱・白鵬だけの一枚看板で、大相撲界は無事に再建出来るのか。
こうなってみると、「朝青龍」の存在が、一際光り輝いて思い出されてしまうのは、
筆者だけだろうか(笑)
トニモカクニモ、今後の大相撲界の動向を、静かに見守ってみたいと思う。
ところで、将棋界にも「八百長」は存在するのだろうか?
「棋譜」いう記録が残される上に、瞬間の勝負ではないので不正はされにくいとは思うが、
大相撲と同じく勝負の世界である以上、金銭絡みの「八百長」とまでは言わないまでも、
多少の「無気力」対局の存在は、完全には否定出来ないかも知れない。
しかし、将棋界には古くより、
「自分にとって消化対局であっても、相手にとって重要な対局の場合、
その勝負は、全力で勝ちにいかなければならない」
と言う、美しき「米長哲学」が存在する。
これは将棋以外でも通用する言葉であり、筆者も大変好んでいる哲学である。
事実、勝ち上がりトップに君臨する者は、必ずや強い「運」に恵まれている。
「正直者がバカをみる」ような世の中ではいけない。
世の中、何の世界でも、結局は真面目に取り組んでいる人間が一番強いのである。
筆者はこれまで、「将棋」から実に多くの事を学ばせて頂いたと思っている。
感謝!合掌?
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