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「夭折の天才」




某・料理屋のご主人が所蔵される、コレクター憧れの「影水」

文字の剣先など若干漆のカケも見られるが、ほとんど使用はされておらず、
状態としては大変良いものである。
作風からしても、影水全盛期の作品と推測されるだろう。

木地は赤木地で良いものだが、「木口取り」なのが残念なトコロ。
しかしこのあたりは、個人的なスキズキによるものと言えようか。

影水作品は、必ずしも全てが影水本人の仕事ではない駒もある。
写真の駒は、おそらく全てが影水の仕事であるのかもしれないが、
筆者所有の影水駒は、若干ではあるが彫埋めに沿った盛上げがなされていない部分もあり、
あるいはこの駒の彫りは、当時影水の彫りを担った事もあると言われる
「静山」の仕事だったのかもしれない。

今となっては確認する手立ては何も無いので、静山ファンの自分としては、
単に「そうであって欲しい!」と願い、勝手に思い込むだけである(笑)

夭折(ようせつ)の天才。。。
天才とは、その亡き後に偉業が評価される場合もある。
生前の影水駒は、決して特別に高価な駒ではなかったような話も聞く。
影水への加熱したその評価は、ある意味「無いものは欲しい」という
人間のエゴイズムが生んだ側面も持ち合わせているのかもしれない。

ちなみに、筆者の知人にも「ヨウセツの天才」がいる。
亡くなる訳でもなく、毎日元気に板金溶接(ようせつ)に励んでおられます!

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「島桑」3



根杢材の島桑四本脚隅丸駒台。
一般に、老樹(古木)の証とも言われる「黒味」の効いた、大変素晴らしい木味である。

駒台の隅丸造りは好みの個人差もあるが、盤側に対してアタリキズが付きにくく、
実用的だと考える方もおられるようだ。

もっとも隅丸ではなくても、これ程の駒台と釣り合いのとれる盤なら、
ハナっからキズが付くような手荒な扱いはしないものだと思うが(笑)

それにしても、この駒台の天板は少し珍しい木目である。
一体どの部位をどのように木取りすれば、このような木目が表れるのか?

このあたりも、指物師の優れた感性による高等技術と言えるのではないだろうか。

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名人戦 第三局!

三局目に突入した第67期名人戦七番勝負。
二局目まで矢倉勝負だったので、「もしかして七局全部?」てな事はなく、
最近では珍しくなった?8五飛戦法となりました。

名人戦が全局矢倉だったのは、大山×升田、中原×加藤戦ぐらいなものではなかったか?
現代の多様化した将棋戦法の中では、両対局者の特別な「意地!」でもない限り、
すべて同一戦形での番勝負などは、実現不可能と言うものだろう。

さてさて、今回の封じ手(バクチ)ですが。。。
皆様の予想は▲2三歩(大本命!)や▲3五歩。

涙が出そうなくらい空しくてショーモナイ予想ですが、
後手からの急な攻めは無いと錯覚して、ここは▲2四歩とタラしてみませふ。。。



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「島桑」2



古木材の島桑駒箱。
いずれも色濃く味わい深い、自分好みの素晴らしい木味である。

それにしても「隅丸造り」とは大変な技術だ。
写真の駒箱は約四分ほどのR角だが、これは別の見方から言えば、
側部には、約「倍」の厚材が必要という事になる。
希少な島桑の杢材をトンデモナク贅沢に使用するという、
ある意味、「バチアタリ?(笑)」的な超高級品とも言えよう。

そう考えると、隅丸駒箱を今以上に愛してやりたくなりませんか?

名工品はR角があるにも拘らず、上蓋の向きを90~180度変えても、
「スーッ」と引っかかる事なく、上品かつ美しく落ちてゆく。
名人指物師の精巧な仕事には、このような熟達された技術が垣間見れ、
今更ながら、ただただ敬服させられるばかりである。

そう考えると、隅丸駒箱を手放したくなくなりませんか?

以上のような要因から、価格帯が比較的高額になるのも当然である。
更には、製作されている(出来る)職人も決して多いとも言えない。

そう考えると、隅丸駒箱を自分で造ってみようとは・・・思わないですね。

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「島桑」

駒木地ではスッキリとした柾目系や薄斑が入る程度など、
比較的地味でおとなしい木地を好む自分だが、
逆に盤材では、日向榧のアテのような派手な木味の方が好みで、
駒台や駒箱にも同様の感を持っている。

駒台や駒箱には様々な銘木材が使用されるが、中でも「黒柿」材など、
孔雀杢の何万本に1本しか表れないという希少性も含めて考えると、
まさしく最高級品に位置付けられるのではないだろうか。

しかし、筆者が個人的に一番好きな盤側材は「島桑」である。

「島桑」の最大の魅力は、杢の木味もさる事ながら、
何と言ってもその美しい「テリ」にある。
盤側に合わせた「島桑」の木味は、まさしく王道の貫禄があり、
その美しい木肌は長期に渡り使用していても全く飽きがこない。

それどころか経年の愛用でだんだんと色合いも濃くなってゆき、
真新しい木肌の頃の「テリ」は隠れてしまう事なく、
新品時とはまた違った、なんとも奥ゆかしい味わいを魅せてくれるのである。
この多少色濃くなった木味の方が個人的には好みでもある。

写真の駒箱はまだまだ新しい木味だが、駒や駒台同様に、
乾拭きするなど自分好みの木肌に育てていきたいと思っている。

余談だが、この駒箱の愛用過程で最も気を付けなければいけないのが
「カマエ」部の日焼け。

真夏の女性の水着痕のように、百年の恋も冷めてしまいかねないのでご注意を!


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