将棋駒は、日頃の手入れが肝心である。
普段から対局や研究に使用したり、平箱などに収納し鑑賞して楽しんだり、
各人様々の環境があるが、いずれも手入れを怠った駒は、なんとも悲しい姿である。
駒は「日焼け」の心配があるので、絵画や壺などのように飾っておく事が出来ない。
したがって、通常は平箱などに収納して暗所に置かざるを得ないのだが、
美術品として大量数を所有するコレクターなどは、
駒箱の中に「乾燥剤」を入れるなどの努力?をされている方もおられるようである。
筆者の場合は使用派なので、長くとも、まず3ヶ月以上使わない駒は無い。
そして盛上げ駒の場合、対局以外の研究などでは「布盤」を使用している。
この「布盤」は、筆者が考案して業者に製作させた「特注品」で、
駒は汚れず、キズは付かず、漆は減らず、木地のみ味良く育っていく事が可能。
さらには、深夜の駒音にまで配慮しているというスグレモノ(笑)
その布地の微少な弾力性は、指し心地(着地感)もバツグンである!
しかし、それでも、少なくとも半年に一度くらいは「乾拭き」も励行している。
この「乾拭き」には、続けていれば適度な駒の面取り効果もあり、
駒の手入れ法としては最も有効なものだが、
盛上げ駒などでは、あまり頻繁にやりすぎると、
漆がテカってしまうキライもあるので、注意も必要である。
筆者も1~2組ほど、ほぼ観賞用に近い駒も所有するが、
適度に手や空気に触れさせてやる事も、大切な手入れだと考えている。
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