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「根性の銀」

「将棋界の一番長い日」ことA級順位戦最終局は、武蔵・三浦八段の優勝にて幕を閉じた。

三浦八段にとっては棋聖戦以来のタイトル戦登場で、しかも2日制は初めての経験である。
果たして4月からの名人戦七番勝負では、再び武蔵パワー爆発となるのか?
いずれにしても、前回の棋聖戦をも凌ぐ好勝負を期待したいところである。

その他の対局では、谷川「光速」流が、リーグ後半3連敗でまさかの「失速」流。
最終局も、終盤に一旦受けていれば勝ちそうに感じたが、無念の敗退となった。

一方の勝利した高橋九段は、プレーオフ権利を獲得!
もし三浦八段が敗れれば、兄弟子・米長邦雄に並ぶ50歳名人の可能性も見せた。

佐藤康光九段は会心の指しまわし!
なぜ、こんな将棋を指せる人が今回陥落してしまったのだろう?
今更ながら、A級の超人達とは末恐ろしい集団である。

ところで、今回筆者がもっとも印象に残った一手が、井上×木村戦の87手目▲6八銀。

まさしく順位戦を象徴するような一手で、見た瞬間、思わず発叫してしまった!
これぞ鍛えの入った「根性の銀!」と言えるだろう。

ちなみに、今回の郷田×三浦戦で使用されていた駒(秀峰作・錦旗)は素晴らしかった。

谷川×高橋戦で使用されていた駒も、おそらく影水作・(源兵衛)清安ではないかと察したが、
あくまでもテレビ(写真)映りの感覚では、筆者はこの秀峰作の方が印象的だった。
これは、おそらく正月番組の「大逆転将棋」にも登場していた駒ではなかったか。

まあ、こんな事ばかりに興味を示している筆者もまた「アイカワラズ」である。。。

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