大相撲春場所は、横綱・白鵬の全勝優勝。
「あの人」がいない土俵で、当然と言えば当然の結果だが、
個人的には、なんとも盛り上がりに欠けた場所だったと感じた。
千秋楽の結びの一番は大関・日馬富士が務め、頑張った熱戦を観せてくれたが、
やはり「あの人」とのソレとは、根本的な迫力が違っていた。
関脇・把瑠都は四大関を撃破し、来場所の大関昇進を決めたが、
先場所「あの人」には、かなりの実力差を感じさせる屈辱的な負け方を喫している。
何より把瑠都には、瞬間花火の「琴欧州」的な臭いを感じてならない。
そもそも、場所中にも関わらず毎晩明け方まで飲み明かしていたと言われた「あの人」に、
白鵬以外の多くの力士が勝てなった事に問題は無かったのか。
かつて「新宿の殺し屋」と言われた伝説の真剣師・小池重明氏は、
表舞台に登場した時、激戦の東京予選に酩酊状態で出場しながら優勝したと言う。
その最悪の生活環境からか、常に目前の「手当て」には絶大なるハングリーさを発揮した。
まあ、寸借詐欺事件の方は戴けないが、観衆はこのような逸伝?が大好きである。
「大相撲」も「将棋」も立派な日本の文化ながら、魅力ある「勝負事」でもある。
あまり「文化」にとらわれすぎて、その本質を見失ってはいけない。
将棋界でも、一方では悪童?と称された「升田幸三」先生に代表されるように、
人間味あふれる「あの人」の登場は、普及の大きな源になるのではないだろうか。
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