いよいよ大相撲九州場所が開幕!
その大きな注目は白鵬の連勝記録更新だが、本日2日目にしてまさかの連勝ストップ!
いつも期待ハズレの印象しかない?稀勢の里に上手く寄り切られ、惜しくも敗北を喫した。
大関魁皇は、同郷の後輩、琴奨菊との同郷対決を制し1勝目を上げたが、
筆者の見立てでは、これはおそらく琴奨菊はワザと飛んでいる。
地元という事もあり、その空気を読んだのかもしれないが、
立会いからの目線の運びなど、明らかにマワシを取りにいっていない姿勢が明快である。
魁皇の勝利は喜ばしき事だが、少なくとも筆者には不自然に感じられた一番だった。
同じく大関把瑠都は、豪快な「播磨投げ」を披露。
相変わらず相撲が上手とは言えない把瑠都だが、一旦マワシを掴むと恐るべき怪力を発揮!
あの絶体絶命の体勢から、技を出す際に見せた歯を食いしばる渾身の表情が印象的だった。
それにしても、白鵬の敗北は大きな衝撃である。
相応の緊張があったにしても、決して体の動きは悪くなかったように感じた。
それ以上に、今日の稀勢の里の相撲が素晴らしかったという事だろう。
筆者が観るに、その白鵬の敗因は「怒」である。
途中、組めない白鵬が短気になって大振りの張り手をかます場面があったが、
その姿は、まるでかつての朝青龍を思わせるようだった(笑)
しかし、白鵬には朝青龍のような荒ぶる相撲は真似出来ない。
朝青龍は「怒」を「力」に変える事が出来る、数少ない天才だからである。
「善戦者不怒」
勝負の基本的な鉄則は「決シテ怒ラズ」である。
その昔、大関栃東は、対戦相手の激しく執拗な張り手を何発も食らいながらも前進し、
出血して血まみれになりながらも、そのまま張り返す事なく寄り切りで勝つ相撲を見せた。
さらには、その土俵下に落ちた相手に手を差し伸べるという美しい姿も見せた。
白鵬は、勝負の最中に冷静さを失った事が一番の敗因ではなかったか。
何にしても、気を取り直して明日からの本場所に挑むしかないだろう。
かつての将棋界では、七冠達成に失敗した羽生六冠王が、
誰もが不可能と考えていた再挑戦を見事に果たされ、七冠王に輝いた。
横綱白鵬も、まだ25歳。
諦めず、明日から再度の69連勝を目指して邁進して頂きたいものである。
[8回]
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