「ホリエモン」こと、元ライブドア社長・堀江貴文氏に実刑判決が下された。
「ゆっくり本でも読みたい」というコメントから、保釈金無しで獄中へ入るつもりなのだろう。
かつて“時代の寵児”と持て囃された怪物は、2年6ヶ月間の「ご出張」と相成ったのである。
筆者は、ホリエモンが嫌いではない。
その外見の風貌やパフォーマンスには興味は無いが、彼の発言や思想にはセンスがあり、
「世の中は不条理で満ちている」などの言葉には、個人的に大変共感が持てるからである。
当ブログでも、かなり以前の記事で「万物規制社会」に対する苦言を述べた事があるが、
まさしくそれを擁護してくれているかのようなコメントだ。
筆者はまだブログを始める前、様々な中小企業のトップに対して、
「もし、ライブドア事件で失業した堀江氏が雇ってくれと言ったらどうしますか?」と訊ねた事がある。
結果は、ほとんどの経営者が「雇いたい」と答えていた。
強烈な個性を持つ彼だが、企業のトップたちは、そのバイタリティ溢れる実力を認めていたという証拠ではないだろうか。
堀江氏のコメントがある。
「企業買収などの規制、コンプライアンス強化により企業活動そのものが停滞している」
「その結果、個人投資家などはギャンブル性の強いFXに移行し、経済の血液である証券市場にお金がいかなくなった」
「ベンチャー企業は、“一発当てたい”“いい生活をしたい”などという野蛮な野心があっていい」
「まず金を稼いでから社会に還元すれば良い。その野心を許容する空気が日本にはない」
これらの思想は、まさに「その通り!」と膝を打ちたくなるコメントである。
その記事は、最後にこのような「課題喚起」で締め括られている。
「経済的にも社会的にも強まる一方の「規制」による閉塞感を打開するために、どこまでの“野蛮さ”なら活力として認められるのか」
原発問題や東北地方の復興を目指す一方で、規制やくだらない法律にガンジガラメにされて一向にはかどらない有様を見ていると、まさしくその「規制」たるものへのもどかしさに苛立ちを覚えてならない。
筆者は、冒頭にて堀江氏の「収監」を「ご出張」と皮肉った。
彼にとっては、刑務所暮らしの経験も、今後の更なる飛躍の為のスキルと捉えているに違いない。
「出る杭は打たれる」と言うが、現代の日本においては、少々大胆でも強烈なリーダーシップを発揮できる人物の登場が急務である。
堀江氏がその出張から戻ってきた暁には、また類稀なる個性で世間を賑わせ、大いに盛り立てて頂きたい。
まったく、どこかの国の首相にも聞かせてやりたい話である。
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