碁盤や将棋盤の升目には、「星」と呼ばれる点がある。
元々は碁盤のように、升目が多くて解かりにくい場合の目印だと聞くが、
将棋盤の場合は不要であるように思える。
推測するに、これは碁盤製作過程からの一種の名残りではないだろうか。
ところで、この「星」にも職人のこだわり?が存在する。
将棋の升目は駒を配置する為の単なる「枠」であるが、
囲碁の場合は「目」となり、ご承知の通り、この升線上に石を置く。
したがって盤製作で最後に「星」を打つ際、石の座りをよくする為に、
ワザと真ん中をくぼませる工夫がなされている盤もある。
これが本道なのかは不明だが、いかにも実用的な配慮と言えようか。
一方、将棋の場合は「星」に直接的な影響は無い。
したがって筆者の理想とする将棋盤の「星」は、真ん中をくぼませずに、
低くもまるで「盛上駒」の漆のような、ふっくら感を持たせたものが好みである。
意外にもこの将棋盤の「星」には、漆が収縮してシワがよっているものも多い。
まあ、ここまでこだわって製作される盤師の方もおられないかと思うが、
こんな注文を出している自分は、きっと職人にとっては迷惑な客だろう。
師職人の方々。。。実は私は「キチガイ」です。。。
色々と奇異なご注文内容を快くお引き受け頂き、誠にありがとうございました!
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