人の「価値感」とは恐ろしいものである。
その人にとって興味や関心が無いもの、意味が分からないものなどは、
時として、愛好家にとっては悲劇的な末路を辿る事もある。
筆者が昔、麻雀狂いに陥っていた頃、知人より古い麻雀雑誌を譲り受けた事がある。
ダンボールいっぱいに詰め込まれたその雑誌は、主に昭和40~50年代のものばかりで、
牌譜を学ぶために頂いたのだが、古すぎて読みにくいし、何か汚らしい(笑)ので、
ダンボール詰めのまま、数年間倉庫の奥に放置していた。
その後、世間でちょっとした麻雀ブームがあった時である。
整理のために、久しぶりに出てきたその雑誌を捨てようかと迷ったところ、
「ブームに便乗して売ってみよう」と思い立ち、オークションに出品してみた。
すると、ものすごい入札の数から、たちまちに価格は上昇してゆき、
自分でも腰が抜けるほどの高価格にて落札されたのである。
まさに「捨てる神あれば、拾う神あり」とは、この事だろうか。
あやうく、お宝モノをチリ紙と交換してしまうところだった。。。
「これだけまとまった数の雑誌が入手できるとは思いませんでした」
とは、落札者の方の弁である。
写真は、愛棋家や駒の収集家には憧れの「赤柾」木地。
しかし、将棋や駒などに関心のない人にとっては、そのへんの製材所などに
山積みされたような、単なる木片でしかないのだろう。
この木片で、子供達が川で水切り遊びをしていても、興味のない大人達は
何とも思わないのも当然である。
人の「価値感」とは、まったく恐ろしい。。。
同時に「リサイクル」の大切さを学んだ出来事でもありました。
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