GWの筆者は、南九州まで遠征。
訪れた先は「
株式会社ひなもり銘木店」 筆者は2度目の訪問である。
おそらくは現在、日向榧で“日本一”と言っても良いくらい、素晴らしい銘木が眠る希少な材木店だ。
ショウルームには、HPでは紹介されていない作品も多く展示されていて、
倉庫には、まだ原木のまま同質クラスの日向材が眠っていると言うから驚きである。
当然ながら価格帯も気軽に手が届くものではないが、それも納得させられるほどの品質の数々。
そん所そこらの日向榧とは、ハッキリ言ってモノが違うと言っても過言ではないだろう。
昨今・・と言うより、これほどまでに長引く不景気の為、さすがに売れ行きは鈍っているとの話だが、
かつての時代に、ここから旅立って言った名品達を思うと、雄大なロマンを感じずにはいられない。
その中には、かの「大山vs升田」の名人戦使用盤もあったそうで、当然ながらこれは既に嫁がれている。
写真は、現在も展示されている逸品。
昭和63年に新設された「第1期竜王戦」に使用された名盤である。
当時の段位である対局者の揮毫や盤上の指しキズが、何とも言えない雰囲気を醸し出している。
現在の連盟が所有するタイトル戦使用盤(天地柾)に似た木味だが、日向榧の貫禄はまた別格である。
「宝くじが当たったら引き取りに来ます」と冗談めく筆者に、美人社長(女性)は苦笑い。
いずれにしても、インターネットが急速に発達している現代社会において、
このような“分野”での将棋も、残していかなければいけない大切な“文化”である。
いつの日か、これらの作品が同志に嫁がれていき、守られていく事を願いたい。
[5回]
PR